1章 巫山之夢《13》
「まったく、何事も程々にしなさいといつも言っているだろう。治療をする側がそれでは、患者に示しがつかないよ」 「ごめんなさい……」 消え...
「まったく、何事も程々にしなさいといつも言っているだろう。治療をする側がそれでは、患者に示しがつかないよ」 「ごめんなさい……」 消え...
風呂を上がり居間に戻った根夢は、障子戸を開けるなり怪訝な表情を浮かべた。 根夢の席を挟んであさきとアズキが睨み合っていたからだ。 ...
「獣臭い」 吉原を出てあさきと合流した開口一番、酷いしかめっ面であさきはそう吐き捨てた。 それっきりだんまりのまま家に帰ると、着くな...
こんにちは、マナさんの方です。 先週はデザインフェスタ50、お疲れ様でした! croeさん、LAD/yahagibsonさんたちと共...
余所行きの笑顔を張り付けたまま戻ってきたたまもは、抱えてきた黒猫を部屋に置き去りにして、再び部屋を出ていってしまった。 その黒猫は...
「根夢君、夜鷹(よたか)って判るかしら」 「えーと、認可が下りていない、言わば違法の遊女ですよね」 「違法、そうね……一口で言ってし...
「玉藻前……え、本物ですか?」 「さあ……どうだろうね?」 目を丸くし身体を離す素振りを見せた根夢にしな垂れかかり、たまもは五本の...
言わず語らず我が心 乱れし髪の乱るゝも つれなきは唯うつり気な どうでも男は悪性者(あくしょうもの) さくらさくらとうたわれて い...
「おはようございます、眞竹(さなたけ)ですが――」 三人が自宅に戻り再度の外出に向けて荷物整理をしていると、玄関の戸が叩かれ、来客を...
翌朝、さして広くもない居間で、寝夢、あさき、中川の三人はちゃぶ台を囲む。 開け放たれたままの障子の向こう、台所からは食欲をそそる味...